大谷翔平選手の「スゴイ!」をどう考えるか

野球ファンには待望のWBC(WORLD BASEBALL CLASSIC)。

侍ジャパンは明日3/9(木)、いよいよ本番に突入します。

 

いや~、とてもワクワクしますね!

そうそうたるメンバーの熱い闘いを見るのが待ち遠しいです。

 

さて、そんな中で一番注目されるのは、やっぱり大谷翔平選手でしょうか。

3/6(月)の強化試合では何と2打席連続ホームラン!

態勢を崩しながら打った1本目、バットを折られながらもスタンドに運んだ2本目。

度肝を抜かれるとは、まさにこのような衝撃を言うのでしょうね。

本当に、大谷選手はスゴイです。

 

ところで、この大谷選手のすごさ。あなたはどう捉えていますか?

 

A. すごい才能の持ち主。別次元の人

 

B. ここまで能力を高めた努力と心の持ち方がすごい

 

 

『マインドセット』(心理学者キャロル・S・ドゥエック著)の見方に従えば、前者Aは能力を生まれつき固定的なものとみる「固定的マインドセット(Fixed mindset)」。後者Bは、持って生まれた性質は皆それぞれで異なるが、人間の基本的な資質は誰でも努力次第で大きく伸ばすことが出来るという「成長マインドセット(Growth mindset)」ということになります。

 

私たちは、すごいパフォーマンスを発揮する人を目にすると、あの人は天才だ!別格だ!と思ってしまいます。

結果に気をとられて、その人がこれまでに積み上げてきた努力に思い至るなんてことができないのが普通ですよね。

 

また、天才とか別格として切り離してしまった方が、気持ちの上でラクだというのもあります。

努力と心の持ち方次第で誰でもたどり着けると思うと、そこまで努力できない自分が嫌に思えてきます。

 

あとはやっぱり、「誰でもやればできること」と考えてしまうと単純に感動が薄れてしまいますもんね。

 

 

だから、偉業を目撃した瞬間は、別次元の感動を思いっきり味わうということでいいのだと思います。

 

ただ、感動が鎮まってからは「成長マインドセット」に切り替えるのがおすすめ。

自分の人生は、「能力は誰でも努力次第で大きく伸ばせる」という信念でいきましょう!

 

「固定的マインドセット」だと、人と比較して負けたと感じると「自分には才能がない」と結論づけてしまい、本当に伸びなくなってしまいます。それは伸ばす努力を止めてしまうからです。行動を止めてしまうのだから伸びないのは当然ですよね。

 

最新の脳科学の研究では、脳は小さな子供の頃に確立・固定してしまうものではなく、最後まで成長しつづけると考えられています。知識にしろ、運動能力にしろ、新しい神経回路の生成と定着の結果ですから、脳をどんどん鍛えれば能力は伸びていきます。

 

 

大谷選手も子供の頃から心身ともに自分を磨き続けてきて、今なお「野球が楽しい」「もっと上手くなりたい」という子供のような純粋な思いが流れているのを感じます。大谷選手のプレーをみると本当に野球を楽しんでいますもんね。

 

大谷選手は「ポジティブ心理学」のいい研究対象となるのではないかと思います。

楽しむこと、熱中することがもたらす心理的幸福感が、集中力やパフォーマンスを高め(=フロー)、故障など困難な時期をも乗り越えさせて(=レジリエンス)くれているのではないでしょうか。そしてその根底には、才能で自他の能力を決めつけない「成長マインドセット」が駆動している。そう私は感じています。

 

 

ということで・・・理屈はこのぐらいにしておいて。

 

明日からWBC!

いよいよ明日です!

思い切り楽しんじゃいましょう!

熱い闘いに一喜一憂しちゃいますね。

 

がんばれ!侍ジャパン!