人は変われるのか?

「久しぶりに会ったけど、あの人は昔から変わらないなぁー」

 

あるいは、「自分は全然成長していない。子供の頃からちっとも変わっていない」

 

なんて思うことはありませんか?

 

 

果たして、人はずっと変わらないものなのでしょうか?

 

確かに、久しぶりに会った人と話しをすると、その人らしい反応や言葉遣いから「変わらない一貫性」を感じることがありますよね。そこが良くも悪くも「個性」として、他の人とは違う「その人らしさ」を形作っています。

 

でも、一方で確実に時間が経過していますから、身体は変化していますし、積み重ねた経験から「発想の源」もたくさん持っています。そういった意味では、人は「変わり続けている存在」で、ひとときも同じではありませんよね。むしろ、変わらないでいることの方が難しい。それは究極のアンチエイジングですね。笑

 

人間は遺伝子的に考えれば、個々にプログラムされた内容が「個性」で、それが時間とともに展開されていくものと考えれば「先天的で変わらないもの」と考えることができます。反対に、社会的な相互作用の中でふるまいが学習され、よく使われる神経回路が発達して、その発達結果が「個性」だと考えれば、人は「後天的に形成され、環境によって変化するもの」と考えることができます。

 

心理学も研究者によって考え方に幅があるところではありますが、私は、人は「遺伝的な特性」と「社会環境」両者による相互作用によって形作られるものであるという考え方に賛成です。

 

ですので、生まれながらに持っている特性とこれまでの育成環境で文化的に身につけてきた思考・行動スタイルを客観視した上で、この先をどう生きたいかを自身で考えることが自ずと「変わる/変わらない」の答えになるのだと思います。

 

ただ、「変わる」を選んだ時に「変われるんだろうか?」「変わった方がいいんだろうか?」「変わらない方が安心じゃないか?」といろいろ迷いが出てきてしまうところが、困ったところですよね。笑

 

人は、身体的、経験・知識的には時間と共に変化し続けています。なかなか変わらないのは、「身についてしまった思考スタイル」。その人らしい反応や言葉遣いです。でも、これは環境に合わせて後天的に身につけてきたものだから、もしも嫌なら変えることが可能です。ただし、小さい頃から何年もかけて育ててきた考え方なので、新しい考え方を身につけるにはそれなりの覚悟と努力が必要です。でも、決して不可能ではありません。

 

 

人は変われるのか?

 

 

その答えは、「変わろうと思えば変われる。むしろ、変わろうと思わなくても、そもそも人は時間と共に変化している。日々変化している今の自分にフィットする考え方は何だろう?今までと同じ?それとも違う?今、自分が改めて思う大切にしたいことは?」・・・・・それを考えた結果が、自然と行動変化として表れるかもしれません。

 

そうした自然な行動変化が積み重なって、人は変わっていくんだと思います。