理想と現実の狭間(はざま)で

「こうだったらいいなぁ・・・」

 

誰でも一度は理想を夢見ることがあるのではないでしょうか。

 

大きな理想、ささやかな理想、規模の大小はあれど、そこには生き生きとした自分の姿があります。

 

一方で、理想とは程遠い現実があったりもします。

 

思い通りに行かない現実に、周りを責めたり、自分を責めたり。

 

でも、誰かを責めたところで、理想に近づくわけではないのが実際です。むしろ、どんどん理想から遠ざかっていくような気さえしますよね。

 

 

私たちの暮らしは、なんでも欲しいものがすぐ手に入る時代です。途中の努力や面倒を出来るだけ省いて、ラクにいい結果だけを求めてしまいます。また、理想を手にした人を目にすると、その良い面だけを見て、憧れや嫉妬などを抱いて感情の大波を自分で起こしたりします。

 

でも本当は理想を手にしたように見える人も、日々大変な努力をしていたり、苦渋の日々を乗り越えたりしながら、現在を更新し続けていたりします。それを自分に課す覚悟があるかというと、ちょっと怖気ずいてしまいますよね。

 

それは私たちが、理想を求める一方で失敗(生命の危機)を恐れる気持ちも持っているから。

 

そうして私たちは理想と現実の狭間で立ち往生してしまうことがよくあります。足がどこにも一歩出ることなく、頭の中だけでグルグル回っている状態です。

 

そして頭の中がグルグルしていると、エネルギーだけがどんどん消耗していきます。まさに負のスパイラルですね。

 

理想と現実の差だけを見てしまうと、一向に差が縮まりません。

しかし、努力さえ続けていれば、1年前の自分と比較して多少なりとも何かが前進しているはずです。

 

そう、「理想 vs 現実」ではなく、「努力前の自分 vs 努力後の自分」という視点の切り替えが重要。

 

そのちょっとの前進を肯定的に評価して、足場を固めていくことが大切です。

 

「理想 vs 現実」から得られるネガティブなフィードバックは、理性的に「これからの計画」に活かし、「努力前の自分 vs 努力後の自分」のポジティブなフィードバックは自分への信頼(=自信)の積み立てに活かす。

 

そうすることで理想と現実の狭間での立ち往生から脱し、理想へと足を一歩ずつ踏み出していけます。

 

 

と、立派なことを書いていますが、実はこれ、私自身が自分に贈るエール。

 

人生に簡単はないですからね。一歩、一歩、行きますか!