勇気をください

新しい環境に足を踏み出す時。

 

あるいは、大勢の人の前で発表しなければいけない時。

 

苦手な人と向き合わなければならない時。

 

初めてのことにチャレンジする時。

 

自分の決断がモノゴトを左右する時。

 

そんな時、ちょっとした「勇気」が必要ですよね。

 

でもそんな時に限って、「ああ、やっぱり今はやめておこうかな」「誰かに代わってもらえないかな」という気持ちが湧いてくることってありませんか?

 

私はしょっちゅうあります。笑

 

そんな時は、心の中の「か弱い自分」が「失敗したら取り返しのつかないことになるぞ。やめとけ、やめとけ」という誰かの声と闘っていたりしますよね。そして、やっぱり傷つきたくないものですから、問題を先送りして、何もしない現状維持を選んでしまいます。動かなくていいとなると、とてもホッとします。大きな安らぎです。

 

でも得てして、そんな安らぎは短期間のもの。しばらくすると、また新たな難題がやってきます。そこから逃げても、またまた別の挑戦課題が現れます。そうして逃げて、逃げて、逃げまくっていると、やがてどこにも逃げ場がない状況に追い込まれているのに気づきます。そして、そこに「何もできない無力な自分」が独り取り残されているのを発見します。何とも悲しい気持ちになりますよね。

 

私もかつてはとってもビビりの小心者でした。

 

そして、人はみんなそこから出発します。赤ちゃんは誰かに世話をしてもらわなければ生きていけませんし、人間は他の生物よりも大人になるのに時間がかかります。その間、危険を回避しながら生き延びていかなければなりません。だからなじみのある守られた環境にとどまっていたいですし、見知らぬ世界では「自分は弱い。危険を回避したい」と思うのは自然な心の動きです。そして子供であれば、周囲の大人も手助けしてくれたり、大目に見てくれたりして守ってくれます。

 

ですが、人も生物の自然なカタチとして、どこかで自立して自分のチカラで生きていかなくてはなりません。

 

自立した上で、協力し合える関係を広げて、安心できる環境を自分で築いていく必要があります。それが「大人の生存戦略」。子ども時代の「安全圏にとどまる危険回避戦略」からの脱皮です。

 

そのためには、新しい環境に飛び込んでいくことも必要でしょうし、プレッシャーを乗り越えていく必要もあります。自分になじみのない考え方ややり方も経験して、取捨選択しながら自分で自分を育てていかなければなりません。

 

そんな時こそ、「弱い自分」に誰かが「勇気」を授けてくれればいいんだけど・・・と思いますよね?

 

心細い気持ち、よくわかります。私も超ビビりの端くれですから。笑

 

 

でも、「勇気」は誰も授けてはくれません。なぜなら「勇気」はもう既にそれぞれの自分の胸の中にあるから。

 

そして、それを引き出すのは自分しかできません。

 

その引き出し方は、人それぞれかもしれませんが、私の場合、結局は「開き直り」。

 

ある程度、準備にチカラを注いだら、あとは「もうやるしかない」と腹をくくることです。

 

全力でやってみて、上手くいかなければ反省して、またチャレンジすればいいし、上手くいけば、それがまた次への意欲につながります。そして、その経験を自分のものにするには「場数を踏む」しかありません。

 

なんとも平凡な話ですが、この平凡なことを実行することが「自分を信頼する“自信”」を育み、自信があれば「勇気」の引き出しも簡単に開くようになります。

 

 

みなさんの引き出しの奥にしまってある「勇気」は今どうなっていますか?

 

たまには引き出しを開けて、天日干ししてあげてみてください。きっと喜ぶと思いますよ。