街歩きで視野を広げる

働いていると、計画通り、最短、無駄なく、最高品質が求められ、そのサイクルが高速化していくことによって、いつも時間に追われているような気分になりませんか?

 

時間が貴重になると、公私ともにますます効率性を求めてしまいますよね。

 

タイパ(時間あたりのパフォーマンス効率)やコスパ(金額あたりのパフォーマンス効率)でモノゴトや体験の良し悪しを判断する風潮がとても強くなりました。

 

計画通り、最短、無駄なく、最高品質を追求しているのは企業で、私たちは働き手として苦しめられている立場だとみることができますが、一方で私たち自身も生活者として、時間通りに、待たされることなく、手間や失敗で煩わされることなく、最高の体験を求めていたりします。つまりこうした世の中になっているのは、私たち自身の欲求の結果でもあるわけです。

 

どうですか? みなさんにとって、今の世の中は暮らしやすいですか?

 

 

私はどうかと言うと、もちろん効率性が大事な局面はありますが、生活全体が効率性のリズムで刻まれると何だか息切れしてしまいます。やっぱり緩急が必要で、そのペースは自分でコントロールできる状態がいいですね。それには、時に無駄や回り道、失敗などを許容する心の広さ、おおらかさも必要になってきます。

 

効率性を追求していると、問題に集中するために余計な情報や行動を排除していくことになりますから、自然と視野が狭くなっていきます。更に進むと、余計な情報や行動にイライラさえしてしまいます。そうなると、対人関係や自分の身体を壊すことになり、元も子もありません。

 

そこで今日のテーマ、「街歩きで視野を広げる」です。

 

みなさん、通勤で毎日同じコースを歩いていたり、同じ道をクルマで往復したりと最短で効率的に動いてますよね。あるいは、スーパーでの買い物の動線もいつも同じコースでパパッと済ませているかもしれません。

 

もちろん、決まったコースであれば「時間が計算できるから」、毎日の行動にはそれがいいと思います。ただ、それだけだと視野が狭まり、脳も活性化しないので、休日などには同じ駅に歩いて行くにしても違った道を通ってみたり、クルマばかりで移動しているなら、そこにちょっと歩きを混ぜてみるなどしてみてはいかがでしょうか?

 

いつもと違った日常世界を目にすることで、自分が見ているのは限られた世界だと気づくことができますし、街の変化(自分を取り巻く環境の変化)にも気づきます。また、クルマでなく歩くことで景色の流れ方も変わりますから、街の様子や季節の移ろいなど細部を感じとることができます。

 

こうして新しい視点を得ることは、気分転換にもなりますし、新しい発想や行動変化のきっかけにもなります。

 

自分に新鮮なエネルギーを注ぎ込むことって大切ですよね。

 

 

理想的には『ブラタモリ』のように解説者付きの街歩きだとすごくいいのですが。笑

 

それは無理としても、自分で何かを発見しながらブラブラと歩くだけでも面白いものです。

 

もしも日々の生活に疲れやマンネリを感じていたら、今日はいつもとちょっと違う道へ小さな冒険をしてみませんか?