4月は何かと生活が変わるタイミング。
進学、就職、異動、そしてそれらに伴う引越など。
新しい人たちと出会い、新しい場所で、新しい関係が作られていきますよね。
新しい環境というのは、やっぱり緊張します。
上手くやっていけるだろうか・・・。
いい人と出会えるだろうか・・・。
いろいろ不安がわきあがってきます。
今まで何年間も暮らして馴染んだ「ある程度予測のできる環境」を離れて、まったく見ず知らずの環境に身を置くのですから、それは不安にもなりますよね。
最新の脳科学によれば、人は常に先を予測し、必要な身体エネルギーを活動モードに高めたり、食事・睡眠・休息などでエネルギーを蓄えたりを繰り返しているそうです。
新しい環境では、これまでの予測があてになりませんから、いろいろな可能性を考えて常に気が張った状態が続きます。トライ&エラーも自ずと多くなりますよね。予測エラーが続くと一層エネルギーが消費されていきますから、身体も気持ちも当然しんどくなります。
だから、新しい環境で頑張っているときは、これまで以上に「自分のための休息時間」を意識して作っていく必要があります。好きなことをして気晴らしの時間を設けましょう。
「そんなことやっている暇なんてない」と張りつめっぱなしだと、あとあと心身ともに辛くなります。人は行動面で適応してるように見えても、内面の適応には時間がかかるものなんです。
そうしてしばらくたってみても新しい環境になじめないと感じることもあるかもしれません。
そんな時はたぶん「昔の環境のルール」を引きずっていたりします。
以前の学校、以前の職場、以前の地域など、その集団ならではの関係性があって、そこで上手くやってきていると、そのやり方が正しいものだとの思いが強くなりすぎて、新しいあり方を受け付けなくなってしまいます。
前の学校ではそうじゃなかった。
前の職場では違った。
引っ越す前に住んでたところがよかった。
新しい環境になじめないのは、環境が一方的に悪いのではなく、昔に固執し新しい環境を拒んでいる自分に気づかない場合が多々あります。
新しい環境に身を置いたら、自分もゼロベースで学ぶ心構えが大事かもしれませんね。
新しい人たちとの間で、その時々の出来事に正面から向き合って、新しい関係を作っていく。
これまでの経験が役に立つときもあるでしょうし、役に立たない時もあるでしょう。役に立たない時は、新しい解決策を新しい人たちとともに考えればいいんです。そうして一緒にモノゴトを乗り越えていく経験が、新しい絆を生み出していくのだと思います。
大丈夫です。人間は地球のどんなところでも暮らしていける高い適応力をもっています。
その適応力を制限しているのは自分。昔にこだわる自分自身です。
新生活。
新しい人、新しい体験に心を開いてみませんか?
その時、あなたは新しい環境を外から眺めるのではなく、内側で楽しんでいることに気づくことでしょう。
さぁ、春の日差しを浴びて一歩踏み出していきましょう!